言われてみれば知り合ってから1度も遥陽さんと会うとかそういう話にはならなかった。電話もあの時の1回だけだし……。
メッセージは変わらず毎日続いていて最近はおはようとおやすみのメッセージを送るのが日課になりつつあった。
それはそれで楽しいんだけど……。
「2人のペースで進めばいいって言ったけどそろそろ会ってもいいんじゃない?冷泉さんからそんな話出てこないの?」
紗夜の疑問は最もだった。
痛いところを突かれ、うっと言葉につまる。
「そんな話はない、かな。電話もあの1回だけだし……。そんな話が出てこないってことは私に興味無くしたのかな……」
思わず漏れた本音。
言い終わってからはっと口元を抑えるがもう遅かった。紗夜の方を恐る恐る見ると、目を大きくして驚いている。
「う、初優がそんなこと言うなんて……!つまり初優は冷泉さんに会いたいって思ってるのね!?」
「えっ、や、ちが……」