今日の体育はバレーで2人1組になり今はパス練習の真っ最中。周りのクラスメイトは楽しそうにボールを高くあげたり、話をしながらパス練習をしていた。


私はいつものように紗夜とペアになり、体育館の隅でボールで遊びながら話していた。



「いや、だってさ私との電話も断固拒否するじゃん?電話の方が楽なのにって言っても折れなかったあの初優が電話の約束をするなんて天地がひっくりかえってもありえないことだったよ?」


「…………」



紗夜のあまりのいいように思わず黙り込む。


私の電話嫌いはそこまで達していたのか?


それとも紗夜の考えるスケールが大きすぎるだけ?どっちにしろあまり良くない方向に言われているのだけはわかった。



「まぁ冷泉さんと上手くいってるなら私は文句ないけどさ。あまり無理はしないでよ?」



紗夜は持っていたボールを私の方に飛ばす。


私は反射的にそれをキャッチした。