「紗良さん、古いカメラ好きだったもんな」
そう言って、ニコリと微笑む志麻。
志麻の言葉は事実でも...............
「.....................覚えてないや、」
〝覚えてない〟って、
嘘を言って、決して肯定できない。
今でも、お姉ちゃんを見て。
もういないお姉ちゃんなのに、
それでも変わらず微笑む志麻。
志麻の気持ちも、
お姉ちゃんの気持ちも知ってたから。
だから、
2人に対して、私は、今も昔も。
くだらない、ヤキモチばっかりで。
ただただ、子供でしかないから。
いつまで経っても、
志麻は私を見てくれはしない。