恐らく、とても古いもの。
しかも、凄くホコリまみれで。
〝もしかしてっ!〟と、
頭をよぎったその瞬間。
「俺、このカメラに見覚えあんだけど」
私が考えていることと、
全く同じことを口にした志麻。
そして.................................
「このカメラ、紗良さんのだろ」
志麻の口から出てきた。
志麻の口から聞きたくない、
私の、〝お姉ちゃん〟の名前。
山本紗良。
私の2つ上のお姉ちゃんで。
──────志麻の好きな人。
まさか、
お姉ちゃんのカメラが、
私の部屋にあるなんて思ってなくて。
ただただ、驚いていると。