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「あっ、世莉。気がついたか?」
いつの間にか、
意識を失っていた私が、目を覚ますと、
顔を覗き込むように見てくるのは...............
「..................、し、ま?」
「うん。俺」
幼なじみで同級生の、
中村志麻。
志麻との付き合いは長くて。
私が物心ついたころには、
すでに志麻がいるのが当たり前だった。
........................で、なんで?
「なんで志麻がここにいるのっ!?」
驚いて声を出せば。
「いや、俺も帰って来てたんだけどさ、
家の前でばったりおばさんと会って、
しばらく話してて、
世莉も呼んだけど来なかったらから」
そう、説明してくれた志麻。