『あおい』



ふわりと、聞き覚えのある声が聞こえてきた。



スイの声だって分かるけど.....................



「.....................いるわけ、ない、よね?」



一旦、シャワーを止めてから。



お風呂場を、ぐるりと見渡してみる。



でも....................................



「.....................気のせい、だよね、」



誰もいなくて、
呟くように言葉を漏らすと。



私は再び、シャワーを出した。



そして..............................



『あおい。俺のこと分かる?』



再び、さっきよりも、
聞こえやすく私の耳に、聞こえてきた声。