辛くなるから、
思い出さないようにしていたのは。



私が物心ついた頃からの幼なじみ。



谷坂スイ(たにさかすい)のこと。



私と同い年なのに、
昔から、めちゃくちゃ頭が良くて。



同じ高校に入ったけど、
アイツは、〝新入生代表挨拶〟



それを務めるほど頭が良かった。



だから、今。



私が、春から大学生になれたのもスイのおかげ。



昔から、
スイには感謝しても仕切れないんだよ。



スイがいたら、
私は今でも水に頼りまくってたと思う。



だけど..............................



──────もう、スイは私の傍にはいない。