返事は必要なかった。お母さんが迎えに来た。ホッ~
 僕は、心の中で叫んでいた

 (勝手に決めつけんな。勝手に予定入れるな。だれが君なんて)

 現実世界では、僕、黙ってふたりを見送っていた。
 
「来年、もっと美味しいチョコレートケーキあげるから! 心配しないでね」

 ゆかりは大声で言って手を振った。またニーッて笑って、ずっとこっちを見ている。
 姿が見えなくなったら、本当に気分がスカッとした。永遠に会うもんか!