生きる価値のない私は恋人のフリをする

青春・恋愛

響ぴあの/著
生きる価値のない私は恋人のフリをする
作品番号
1711629
最終更新
2024/01/08
総文字数
19,617
ページ数
1ページ
ステータス
完結
いいね数
8
ランクイン履歴

総合16位(2024/01/20)

青春・恋愛7位(2024/01/19)

ランクイン履歴

総合16位(2024/01/20)

青春・恋愛7位(2024/01/19)

「死にたいなら俺にその命をくれないか。俺は、こう見えて近々死ぬらしい」
 古びたノートを鞄から取り出す美しい男子。流我奏(りゅうがかなで)。
「俺、不思議な予知ノートを持っているんだ。俺は事故に遭う運命で、長生きはできないって書かれていた。予知ノートは、俺の家に代々受け継がれているんだ。これに毎日生きる意味を書き込むと自分の寿命が延びるって書かれているんだ。自分が生きるためには、誰かに死を交換してもらわなければいけないらしい」

 織川美音(おりかわみおと)と同じクラスに最近転校してきた流我奏は元天才ピアニストだ。イケメンだけど陰がある反抗的な雰囲気の転校生だ。

「なぁ。死ぬのを代わってくれるのなら、死ぬまで仮の恋人になってくれないか?」
 なりゆきで恋人の契約をする。
 奏に恋人のフリをしてほしいと頼まれる。
 ピアノを教えてくれるのならば、死ぬのを代わってもいいと申し出る。すると、
「俺の代わりに死ぬ価値があるか見極めたい」と言われる。
 旧校舎のグランドピアノを深夜に奏でる時間。
 一人ぼっちの夜は二人きりの夜に変わった。

 二人の距離が近くなったころ、深夜に帰宅途中、交通事故に遭い、二人きりの音楽の時間が終わってしまう。

 流我奏には、ずっと秘めた想い出があった。
 深夜の旧校舎での出会いには秘密があった。
 無意識な親切――。
 どうして、人は人をいじめ、疎外しようとするのだろう。
 どうして人は群れていないと不安になるのだろう。
 生きる意味――深くて難しい問題だ。
 生きる意味がない人、価値がない人なんているのだろうか?
 生きる価値を見つける物語。
 
あらすじ
「死にたいなら俺にその命をくれないか。俺は、こう見えて近々死ぬらしい」
 古びたノートを鞄から取り出す。
「俺、不思議な予知ノートを持っているんだ。俺は事故に遭う運命で、長生きはできないって書かれていた。予知ノートは、俺の家に代々受け継がれているんだ。これに毎日生きる意味を書き込むと自分の寿命が延びるって書かれているんだ。自分が生きるためには、誰かに死を交換してもらわなければいけないらしい」

この作品のレビュー

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この作品の感想ノート

とても面白かったです!

夜の旧校舎での時間は儚くもどこかロマンチックで、まるで音楽に聴き入るように、物語の世界に入り込んでいました。
予知ノート、死の入れ代わり、二人の出会いに隠れた秘密と、真夜中の嘘。どれをとっても流石の面白さでした。
素敵な物語をありがとうございました。

2024/02/01 22:59

この作品のひとこと感想

すべての感想数:7

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