「先生、なんか――悪い物でも食わされて今にも釘付き金属バットで相手をボコりに行く番長みたいな顔してますけど、ケーキ、お口に合いませんでしたか?」
「俺の地顔は、そんな凶悪面なのか」
ほんと、お前って空気読まないよな。
柳生が肩の力を抜いてそう苦笑すると、岡村は消化不良を起こしたような顔をして「そんなんじゃないんですけど、なんだろう?」と小首を傾げた。
「まぁ問題ないんならいいんですけど。あ、僕が片付けますね」
そう言って立ち上がり、岡村はテーブルの上を片付けにかかった。
柳生は、岡村がキッチンに消えていくのを確認した後、ソファに腰を落とした。まずは落ち着かなければいけない。そう頭では分かっているものの、心がぐらぐらと揺れて吐きそうだった。今は一人で考える時間が必要だった。
何故なら、今でも手紙が届く元妻と娘は、八年前には亡くなっていて、二人とも、もうこの世には存在していないのだという真実を、己の中で整理しなければならなかったからだった。
「俺の地顔は、そんな凶悪面なのか」
ほんと、お前って空気読まないよな。
柳生が肩の力を抜いてそう苦笑すると、岡村は消化不良を起こしたような顔をして「そんなんじゃないんですけど、なんだろう?」と小首を傾げた。
「まぁ問題ないんならいいんですけど。あ、僕が片付けますね」
そう言って立ち上がり、岡村はテーブルの上を片付けにかかった。
柳生は、岡村がキッチンに消えていくのを確認した後、ソファに腰を落とした。まずは落ち着かなければいけない。そう頭では分かっているものの、心がぐらぐらと揺れて吐きそうだった。今は一人で考える時間が必要だった。
何故なら、今でも手紙が届く元妻と娘は、八年前には亡くなっていて、二人とも、もうこの世には存在していないのだという真実を、己の中で整理しなければならなかったからだった。


