柳生は、家の中には必要な私物以外は置かない男だったから、今更出てきた写真の扱いについて悩んだ。とりあえず一ヵ所にまとめてみたものの、次にこれをどうすればいいのか分からない。
大きさもまばらな写真を指の腹で探り、しばらく眺めた。ランドセルを背負ったショートカットの髪型をした娘の姿が映し出された写真に、ふと手が止まった。
ふっくらとして幼さのある丸い顔、笑う瞳と、けれど照れてむっつりと小さな唇を引き結んだ彼女は、小学校の入学式当日、憧れのランドセルを背負った喜びを出すまいと、カメラに精一杯の反抗意識を示した。柳生が用意を忘れてしまって、お気に入りのフリルの靴下を履けなかったせいだ。
全く誰に似たんだか。彼女は頑固なところがあって、そのため彼女が幼い頃は、なかなか大変だったと柳生は思い出した。
男か女かも分からなかった赤子は、小学校へ上がってからは、驚くほどのスピードで成長を見せた。女の子は成長が早いとは言うが、なるほどと思ったものだ。
髪が伸び始め、自分専用のヘアブラシで毎朝毎夕鏡の前で髪を梳くようになり、服装や髪形を気にし、ポケットには常にリップクリームを常備するようになった。何気ない仕草や、ふと見せる物静かな横顔は、見るたび少しずつ大人びていった。
大きさもまばらな写真を指の腹で探り、しばらく眺めた。ランドセルを背負ったショートカットの髪型をした娘の姿が映し出された写真に、ふと手が止まった。
ふっくらとして幼さのある丸い顔、笑う瞳と、けれど照れてむっつりと小さな唇を引き結んだ彼女は、小学校の入学式当日、憧れのランドセルを背負った喜びを出すまいと、カメラに精一杯の反抗意識を示した。柳生が用意を忘れてしまって、お気に入りのフリルの靴下を履けなかったせいだ。
全く誰に似たんだか。彼女は頑固なところがあって、そのため彼女が幼い頃は、なかなか大変だったと柳生は思い出した。
男か女かも分からなかった赤子は、小学校へ上がってからは、驚くほどのスピードで成長を見せた。女の子は成長が早いとは言うが、なるほどと思ったものだ。
髪が伸び始め、自分専用のヘアブラシで毎朝毎夕鏡の前で髪を梳くようになり、服装や髪形を気にし、ポケットには常にリップクリームを常備するようになった。何気ない仕草や、ふと見せる物静かな横顔は、見るたび少しずつ大人びていった。


