あ、お力になれなくて申し訳ない、ちょっとした独り言みたいなものですので……そう言って彼は心配そうに柳生を見た。岡村が「なんの話ですか?」ときょとんとした顔で小首を傾げて、二人の顔を見比べる。
柳生は小さな違和感を覚えた。一瞬何も言葉が浮かばなかったが、胸に覚えたそれは気味の悪い感触だけを残してするりと離れてしまい、やや遅れて「そうですか」と答えた。
細かい町村を含めると、土地はかなり広いだろう。娘は、長谷堂城跡のあるこの地区以外にいる可能性だってある。細かい町村名や番地までは、手紙に記載されていなかったのだから。
そう思案しながら、柳生は自分がどこか落胆するのも感じた。まあいいさとふんぞり返れば、心は少し楽になったものの、それは喉元に小さな骨が刺さったような違和感から、少しの間だけ開放してくれるような気休め程度だった。
葡萄園の主人に別れを告げ、二人は車に乗り込んで、次に予定している場所へと向かった。途中、この土地でよく食べられているという定番メニューを食べ、ちょっとした観光地を回りながら取材を進めた。
柳生は小さな違和感を覚えた。一瞬何も言葉が浮かばなかったが、胸に覚えたそれは気味の悪い感触だけを残してするりと離れてしまい、やや遅れて「そうですか」と答えた。
細かい町村を含めると、土地はかなり広いだろう。娘は、長谷堂城跡のあるこの地区以外にいる可能性だってある。細かい町村名や番地までは、手紙に記載されていなかったのだから。
そう思案しながら、柳生は自分がどこか落胆するのも感じた。まあいいさとふんぞり返れば、心は少し楽になったものの、それは喉元に小さな骨が刺さったような違和感から、少しの間だけ開放してくれるような気休め程度だった。
葡萄園の主人に別れを告げ、二人は車に乗り込んで、次に予定している場所へと向かった。途中、この土地でよく食べられているという定番メニューを食べ、ちょっとした観光地を回りながら取材を進めた。


