天空橋が降りる夜

 オーティスは、どうしているだろう。

 ふと、デイビーは彼の事を思い出した。そうしたら彼の事だけじゃなくて、村長のもとで共に学んだ少年達の事も脳裏をよぎっていった。続いて、優しい両親や、陽気に話しかけてくる村人達が頭の中を流れて、静かに消えていく。

「僕が岩山に登った時は、皆ひどく驚いていたっけ」

 デイビーは思い出して、口元に微笑を浮かべた。ずいぶん離れていたような気がして、そうやって口にするのもひどく懐かしいように感じ、そっと目を細める。

 危ない事はしないでと叱った大人達や、すごいぞと陽気に褒めた大人達――。

 デイビーは、それらすべてを懐かしむようにして、自分の記憶を辿っていった。何故かオーティスと共にいる少年達、一人一人の事まで詳細に思い出していった。

 歯が出た少年は、いつもデイビーにちょっかいを出した。負けん気が強かったデイビーが、ひどく落ち込んでいると、そわそわしたようにこちらを伺っては、ぶっきらぼうに声をかけて来る事もあった。