少年達は、教えるのを渋るように「どうしようかなぁ」と言ってにやにやとデイビーを眺めた。それから、自分達が慕っているオーティスをちらりと見やった。彼が笑っていないのを見ると、馬鹿笑いをやめて、顔が丸い少年がデイビーの前に進み出てこう言った。
「橋を隠した雲は、夜が深い頃になると、緑とも青ともつかないなんとも美しい光を帯びると聞く」
「そうなのか。とても不思議なものなのだな」
「しかし、いいか、デイビー。君には見付けられない」
どうしてか、彼は笑いもせず真面目な顔で言う。
デイビーは、自分の実力を否定されたと受け取って顰め面をした。
「どうして僕に見付けられない、なんて言うんだい?」
「俺は君を馬鹿にするわけじゃないが、それは特別な【橋】なんだ。その橋を隠した雲は、勇気と、登り切れるだけの実力を持っている人間がいない限りは――やってこないのだ」
やっぱり僕には無理だと決めつけているじゃないか。デイビーは、カッとなってそんな疑問の声を上げようとした。しかし、そう口を開きかけた時、
「お前には無理だ」
今まで押し黙っていたオーティスが、不意にそう口挟んできた。あまりにも強い口調だったので、デイビーはビクリとしつつも苛々して彼を見やった。
「橋を隠した雲は、夜が深い頃になると、緑とも青ともつかないなんとも美しい光を帯びると聞く」
「そうなのか。とても不思議なものなのだな」
「しかし、いいか、デイビー。君には見付けられない」
どうしてか、彼は笑いもせず真面目な顔で言う。
デイビーは、自分の実力を否定されたと受け取って顰め面をした。
「どうして僕に見付けられない、なんて言うんだい?」
「俺は君を馬鹿にするわけじゃないが、それは特別な【橋】なんだ。その橋を隠した雲は、勇気と、登り切れるだけの実力を持っている人間がいない限りは――やってこないのだ」
やっぱり僕には無理だと決めつけているじゃないか。デイビーは、カッとなってそんな疑問の声を上げようとした。しかし、そう口を開きかけた時、
「お前には無理だ」
今まで押し黙っていたオーティスが、不意にそう口挟んできた。あまりにも強い口調だったので、デイビーはビクリとしつつも苛々して彼を見やった。


