よくもまぁ様々なクッキーが揃ったものだなと、そこに並ぶ菓子を眺めて思った。生徒会には支持者が多いので、ファンの差し入れも含まれているのだろう。
見回りで調理室の前を通るたび、大柄な少年たちが見事なケーキやクッキーを焼いているのをよく見掛ける。その光景がなんとなく脳裏に蘇って、サードはそう考えたところで微妙な心境になった。
「サリファン君も食べなよ~。苺ジャムのクッキー、とっても甘くて美味しいよ?」
「はぁ。別にゆっくりするつもりはないから、いらねぇよ」
今のところ、特に甘そうな外見をしたクッキーを食べているのは、エミルだけのように思えた。紅茶のついでにつまむ、というより、彼の場合は紅茶そっちのけで菓子を口に放り込み続けている気がする。あまりにもパクパク食べ続けているので、そんなに美味いのだろうかとサードは不思議に思って菓子を目に留める。
会話が途切れ、ロイがチラリとユーリスとソーマを見やった。続いて目配せされたレオンが、視線をそらして再び紅茶を口にするが、誰かが話し始めるという様子もなく貴族らしい優雅な茶会が続く。
見回りで調理室の前を通るたび、大柄な少年たちが見事なケーキやクッキーを焼いているのをよく見掛ける。その光景がなんとなく脳裏に蘇って、サードはそう考えたところで微妙な心境になった。
「サリファン君も食べなよ~。苺ジャムのクッキー、とっても甘くて美味しいよ?」
「はぁ。別にゆっくりするつもりはないから、いらねぇよ」
今のところ、特に甘そうな外見をしたクッキーを食べているのは、エミルだけのように思えた。紅茶のついでにつまむ、というより、彼の場合は紅茶そっちのけで菓子を口に放り込み続けている気がする。あまりにもパクパク食べ続けているので、そんなに美味いのだろうかとサードは不思議に思って菓子を目に留める。
会話が途切れ、ロイがチラリとユーリスとソーマを見やった。続いて目配せされたレオンが、視線をそらして再び紅茶を口にするが、誰かが話し始めるという様子もなく貴族らしい優雅な茶会が続く。