ストレートな黒い髪、藍色のロングコート。
 切れ長な赤い瞳が見つめている先にあるものは、周りの緑を照らしている青い炎。
 その中には人影が見える。何が燃えているのか。その青年は何を思っているのか──

『貴方の依頼はやり遂げました。またのご依頼、お待ちしております』

 小さく呟く青年はロングコートを翻し、薄笑を浮かべながら、闇の中へと消えていった。

 笑い声と、赤いブレスレットだけを残して――……