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ある日、朝登校して違和感を感じた。

「あっ。」
「え、夏紀(なつき)どうした?」
「いや…。」

花は気づいていない。
…黒板が汚いということに。

これは大事件だ。
これまで入学から毎日黒板が綺麗なクラスNo. 1皆勤賞だったのに、栗花落君が毎日守ってきた黒板だったのに、これはまずい。

慌てて教室を見渡すとやはり栗花落君はいない。休みということだ。

このままだったら大変だ。
きっと授業をしに来た先生が黒板を見て「あれ、汚い。」って思うのだ。
きっと次栗花落君が来た時に「あぁやっぱり俺がやらないと誰もやらないんだな…この数日間黒板はずっと汚かったんだな」と悲しむのだ。

私は使命感に燃えた。
私が栗花落君の代わりに黒板を守らなくては。

私は意を決して黒板消し(もちろん物の方)を手に取った。