「アイセル、サクラ。この人はシャーリー=シェフィールド。冒険者ギルド本部のギルドマスターの一人娘で、俺が勇者パーティにいた頃に仲の良かったメンバーだ」
「シャーリー=シェフィールドです、よろしくね」
俺が簡単に紹介すると、シャーリーは極上のスマイルを浮かべながらスカートのすそをつまみ、背すじを伸ばしたまま膝を軽く落とす、上流階級の女子が行う優雅なお辞儀をした。
たしかカーテシーって言うんだったかな。
そして絶世の美女のシャーリーがやると、神話に出てくる女神も裸足で逃げ出すほどに、似合いすぎってくらいによく似合っていた。
「ちなみに職業は世界で唯一の『魔法使い』で、シャーリーの『魔法』はめちゃくちゃスゴいんだぞ?」
「もう、ケースケはすぐにそうやってハードルを上げるんだから」
「こんなもん上げたうちに入らないってーの」
「ま、ケースケに褒められて悪い気はしないわね」
俺に褒められたことがそんなに嬉しかったのか、声を弾ませながらキラッとウインクを飛ばしてきたシャーリーに、
「やっぱりシャーリー=シェフィールドさん! 失われた『魔法』を復活させた、勇者パーティの誇る『極光の殲滅姫』です! あの、初めまして、アイセル=バーガーと申します! ケースケ様にはパーティに誘っていただいて以来、大変お世話になっております!」
アイセルもこれまたとても嬉しそうに自己紹介すると、勢いよくガバッと頭を下げた。
俺と初めて会った時からアイセルは勇者パーティについて結構詳しかったし、憧れていたとも言っていたから、シャーリーについてもそれなりに知っているんだろう。
シャーリーは美人だし『魔法使い』なんていう世界で唯一の職業だったから、勇者パーティの中でも勇者とタメ張るくらいに有名だったからな。
え、俺?
目立った活躍が一つもなかったから、ほとんど名前も知られてなかったよ?
なにせ戦闘中は基本、隠れて見ているだけだったし。
そもそも一般人の認識として、俺って勇者パーティの正規メンバーだと思われてたのかな?
いつも一緒にいる6人目、幻のシックスマン的な?
下手したら雑用係かなにかだと思われていた可能性まであった。
まぁそれはそれとして。
「初めましてアイセル。最近の活躍ぶりは聞いてるわよ? 現在大絶賛売り出し中のSランクパーティ『アルケイン』のフロントアタッカーに会えて、アタシも嬉しいわ」
「本当ですか! ありがとうございますシャーリーさん!」
「シャーリーでいいわよ、堅苦しいのは好きじゃないから。それにSランクパーティの絶対エースに『さん付け』されるとか、アタシ何様って感じじゃない?」
「いえいえ、そこはやはり偉大な大先輩ですのでシャーリーさんとお呼びします」
「そう? まぁそれならそれでいいんだけど」
「はい!」
アイセルとシャーリーはすぐに打ち解けたようだった。
うんうん、仲良きことはいいことかな。
全然違うタイプに見えるけど、意外とこの2人って波長が合うのかな?
好きなものとかも一緒だったりして、ははっ。
そしてアイセルの自己紹介が終わって、次にサクラが挨拶したんだけど――、
「サクラメント=ヴァリエールです。職業はバーサーカーです。シャーリー様、ご壮健でなによりです」
サクラのしゃべり方がすごく変だった。
すごくすごく変だった。
「えっとヴァリエール家の娘さんだよね? 何度か社交界で話したことがあったわよね。冒険者になりたいって言ってたと思うけど夢を叶えたのね、おめでとう」
「覚えてていただけて光栄ですわ」
「もちろん覚えてるわよ、アタシみたいになりたいって目をキラキラさせて言ってくれてたもんね」
「あ、ありがとうございます!」
な?
変過ぎるだろ?
なんかもう、お前誰だよって感じでさ。
こんなもんもし小説で文字だけで見たら、サクラのセリフだってことが読者に伝わらなくなっちゃうぞ?
「シャーリー=シェフィールドです、よろしくね」
俺が簡単に紹介すると、シャーリーは極上のスマイルを浮かべながらスカートのすそをつまみ、背すじを伸ばしたまま膝を軽く落とす、上流階級の女子が行う優雅なお辞儀をした。
たしかカーテシーって言うんだったかな。
そして絶世の美女のシャーリーがやると、神話に出てくる女神も裸足で逃げ出すほどに、似合いすぎってくらいによく似合っていた。
「ちなみに職業は世界で唯一の『魔法使い』で、シャーリーの『魔法』はめちゃくちゃスゴいんだぞ?」
「もう、ケースケはすぐにそうやってハードルを上げるんだから」
「こんなもん上げたうちに入らないってーの」
「ま、ケースケに褒められて悪い気はしないわね」
俺に褒められたことがそんなに嬉しかったのか、声を弾ませながらキラッとウインクを飛ばしてきたシャーリーに、
「やっぱりシャーリー=シェフィールドさん! 失われた『魔法』を復活させた、勇者パーティの誇る『極光の殲滅姫』です! あの、初めまして、アイセル=バーガーと申します! ケースケ様にはパーティに誘っていただいて以来、大変お世話になっております!」
アイセルもこれまたとても嬉しそうに自己紹介すると、勢いよくガバッと頭を下げた。
俺と初めて会った時からアイセルは勇者パーティについて結構詳しかったし、憧れていたとも言っていたから、シャーリーについてもそれなりに知っているんだろう。
シャーリーは美人だし『魔法使い』なんていう世界で唯一の職業だったから、勇者パーティの中でも勇者とタメ張るくらいに有名だったからな。
え、俺?
目立った活躍が一つもなかったから、ほとんど名前も知られてなかったよ?
なにせ戦闘中は基本、隠れて見ているだけだったし。
そもそも一般人の認識として、俺って勇者パーティの正規メンバーだと思われてたのかな?
いつも一緒にいる6人目、幻のシックスマン的な?
下手したら雑用係かなにかだと思われていた可能性まであった。
まぁそれはそれとして。
「初めましてアイセル。最近の活躍ぶりは聞いてるわよ? 現在大絶賛売り出し中のSランクパーティ『アルケイン』のフロントアタッカーに会えて、アタシも嬉しいわ」
「本当ですか! ありがとうございますシャーリーさん!」
「シャーリーでいいわよ、堅苦しいのは好きじゃないから。それにSランクパーティの絶対エースに『さん付け』されるとか、アタシ何様って感じじゃない?」
「いえいえ、そこはやはり偉大な大先輩ですのでシャーリーさんとお呼びします」
「そう? まぁそれならそれでいいんだけど」
「はい!」
アイセルとシャーリーはすぐに打ち解けたようだった。
うんうん、仲良きことはいいことかな。
全然違うタイプに見えるけど、意外とこの2人って波長が合うのかな?
好きなものとかも一緒だったりして、ははっ。
そしてアイセルの自己紹介が終わって、次にサクラが挨拶したんだけど――、
「サクラメント=ヴァリエールです。職業はバーサーカーです。シャーリー様、ご壮健でなによりです」
サクラのしゃべり方がすごく変だった。
すごくすごく変だった。
「えっとヴァリエール家の娘さんだよね? 何度か社交界で話したことがあったわよね。冒険者になりたいって言ってたと思うけど夢を叶えたのね、おめでとう」
「覚えてていただけて光栄ですわ」
「もちろん覚えてるわよ、アタシみたいになりたいって目をキラキラさせて言ってくれてたもんね」
「あ、ありがとうございます!」
な?
変過ぎるだろ?
なんかもう、お前誰だよって感じでさ。
こんなもんもし小説で文字だけで見たら、サクラのセリフだってことが読者に伝わらなくなっちゃうぞ?