「おおっ、君が噂のケースケ君か! うんうん、アイセルの手紙にある通り礼儀正しい好青年じゃないか!」
「ありがとうございます、えっとお名前は――」
「ははは、私のことはお父さんと呼んでくれて構わないよ」
「え、ああ、はぁ……ではお父さん?」
「いやなに、アイセルの手紙にはいつも君の話がいっぱいでね。だから君のことは昔からよく知っているみたいな感じがするんだよ」
「ああそうでしたか」
「なによりアイセルがとても世話になっていると書いてあったから、一度会ってみたいと思っていたんだよ。アイセルの面倒を見てくれて本当にありがとう。これからもなにとぞ末永くよろしくしてやってくれるとありがたいな」
「いえいえ、こちらこそアイセルさんには頭が上がりませんので。なにせアイセルさんはいまやSランクパーティ『アルケイン』の絶対エースですから」
「うん? ああ、それもあるけど、それだけでなく色々な意味で末永くだね」
「えっとあの、お父さん、それはいったいどういう意味で――」
俺が疑問を呈すると、
「も、もうお父さん、その話はいいでしょ!」
なぜか突然、アイセルが顔を真っ赤にして俺とお父さんの話を遮ってきたのだった。
「ははっ、すまんすまん。ついつい娘可愛さに親心が前に出すぎてしまったようだ。いかんのう」
「この話はもう終了だからね!」
「分かった分かった」
可愛くプンスカしてみせるアイセルと、優しく苦笑いしながら娘の言葉を聞き入れるお父さん。
仲がいいとは聞いていたけど、アイセルの家族仲はそれはそれは良好なようだった。
でもアイセル、ご両親への手紙にいったい何を書いてたんだい?
変なことは書いていないよな?
俺はアイセルのことを信じているからね?
その後サクラとシャーリーも自己紹介をすませると、俺たちはアイセルのお父さんに連れられて今の住居へと案内してもらった。
そして話を聞きつけきた村のみんな総出での大歓迎会が行われ、アイセルはたくさんの祝福を受けて、これ以上なく故郷に錦を飾ったのだった。
俺たちが買ってきたお土産も大変喜んでもらえた。
サクラのパパさん愛飲の30年物超高級ワインが、幅広く人気だったのは当然として。
もう一つ、サクラお勧めの新作マカロンセットが女性陣にそれはもう大人気で、
「ふふーん、これをお土産に選んだ私の圧倒的センスに感謝しなさいよケイスケ!」
サクラがいつにも増して調子に乗っていた。
まぁこれだけの結果を見せられれば、ぐうの音も出ないわけで。
「ありがとなサクラ、お手柄だ」
俺はサクラに、素直な感謝の気持ちを伝えたのだった。
そんなこんなで大変盛り上がったその日の夜遅く。
俺はアイセルとシャーリーと同じ部屋で、布団を並べて寝る準備をしながら、
「まさかこんなに至れり尽くせりで歓迎されるとはなぁ。ちょっと驚いたよ」
布団の上に足を投げ出してややだらしなく座りながら、満腹のお腹をさすってつぶやいた。
食べ過ぎと飲み過ぎでお腹はもうパンパンだ。
だってアイセルのお父さんから、あれやこれやとものすごく勧められたんだもん……。
ちなみにサクラはさっきまで一緒だったんだけど、
「ケイスケちょっと酔ってるでしょ。だから私は別室で寝るね。酔った勢いでケイスケに襲われて子供がデキたら困るから!」
「デキねえよ、お前は俺を何だと思ってんだ」
「んーと、アイセルさんとシャーリーっていう特上の花を両手に抱えたハーレムの主?」
「あ、はい。すみませんでした、とてもごめんなさい。もう言いません」
「あ、でも二人の子供がデキたら妹みたいで楽しいかもね? 私一人っ子だから、ずっと妹が欲しかったのよね」
「あんまりませたこと言ってんじゃねぇよ」
「わたしはもう十分に大人のレディだもん! ふーんだ! おやすみ!」
「おやすみサクラ。でもほんと今日はありがとな。ワインとマカロンをすごく喜んでもらえてよかった。改めて礼を言っておくよ」
「あ、うん、どういたしまして……」
という感じのやり取りをした後、隣の部屋に一人で寝にいった。
それはそれとして。
「ありがとうございます、えっとお名前は――」
「ははは、私のことはお父さんと呼んでくれて構わないよ」
「え、ああ、はぁ……ではお父さん?」
「いやなに、アイセルの手紙にはいつも君の話がいっぱいでね。だから君のことは昔からよく知っているみたいな感じがするんだよ」
「ああそうでしたか」
「なによりアイセルがとても世話になっていると書いてあったから、一度会ってみたいと思っていたんだよ。アイセルの面倒を見てくれて本当にありがとう。これからもなにとぞ末永くよろしくしてやってくれるとありがたいな」
「いえいえ、こちらこそアイセルさんには頭が上がりませんので。なにせアイセルさんはいまやSランクパーティ『アルケイン』の絶対エースですから」
「うん? ああ、それもあるけど、それだけでなく色々な意味で末永くだね」
「えっとあの、お父さん、それはいったいどういう意味で――」
俺が疑問を呈すると、
「も、もうお父さん、その話はいいでしょ!」
なぜか突然、アイセルが顔を真っ赤にして俺とお父さんの話を遮ってきたのだった。
「ははっ、すまんすまん。ついつい娘可愛さに親心が前に出すぎてしまったようだ。いかんのう」
「この話はもう終了だからね!」
「分かった分かった」
可愛くプンスカしてみせるアイセルと、優しく苦笑いしながら娘の言葉を聞き入れるお父さん。
仲がいいとは聞いていたけど、アイセルの家族仲はそれはそれは良好なようだった。
でもアイセル、ご両親への手紙にいったい何を書いてたんだい?
変なことは書いていないよな?
俺はアイセルのことを信じているからね?
その後サクラとシャーリーも自己紹介をすませると、俺たちはアイセルのお父さんに連れられて今の住居へと案内してもらった。
そして話を聞きつけきた村のみんな総出での大歓迎会が行われ、アイセルはたくさんの祝福を受けて、これ以上なく故郷に錦を飾ったのだった。
俺たちが買ってきたお土産も大変喜んでもらえた。
サクラのパパさん愛飲の30年物超高級ワインが、幅広く人気だったのは当然として。
もう一つ、サクラお勧めの新作マカロンセットが女性陣にそれはもう大人気で、
「ふふーん、これをお土産に選んだ私の圧倒的センスに感謝しなさいよケイスケ!」
サクラがいつにも増して調子に乗っていた。
まぁこれだけの結果を見せられれば、ぐうの音も出ないわけで。
「ありがとなサクラ、お手柄だ」
俺はサクラに、素直な感謝の気持ちを伝えたのだった。
そんなこんなで大変盛り上がったその日の夜遅く。
俺はアイセルとシャーリーと同じ部屋で、布団を並べて寝る準備をしながら、
「まさかこんなに至れり尽くせりで歓迎されるとはなぁ。ちょっと驚いたよ」
布団の上に足を投げ出してややだらしなく座りながら、満腹のお腹をさすってつぶやいた。
食べ過ぎと飲み過ぎでお腹はもうパンパンだ。
だってアイセルのお父さんから、あれやこれやとものすごく勧められたんだもん……。
ちなみにサクラはさっきまで一緒だったんだけど、
「ケイスケちょっと酔ってるでしょ。だから私は別室で寝るね。酔った勢いでケイスケに襲われて子供がデキたら困るから!」
「デキねえよ、お前は俺を何だと思ってんだ」
「んーと、アイセルさんとシャーリーっていう特上の花を両手に抱えたハーレムの主?」
「あ、はい。すみませんでした、とてもごめんなさい。もう言いません」
「あ、でも二人の子供がデキたら妹みたいで楽しいかもね? 私一人っ子だから、ずっと妹が欲しかったのよね」
「あんまりませたこと言ってんじゃねぇよ」
「わたしはもう十分に大人のレディだもん! ふーんだ! おやすみ!」
「おやすみサクラ。でもほんと今日はありがとな。ワインとマカロンをすごく喜んでもらえてよかった。改めて礼を言っておくよ」
「あ、うん、どういたしまして……」
という感じのやり取りをした後、隣の部屋に一人で寝にいった。
それはそれとして。