だけど、自分だけ一人で、罪を犯した人間で、どこまでも最低な自分が周りと違いすぎていて、場違いな気がするんだ。

でも、そんなことをほかの人に晒せるほど私は素直じゃないから今日もその感情はそっと胸の奥にしまい込む。


「楠川さん……!お肉いる?」

「あっ、ありがとう」


だから、私は今日も貼り付けたような笑顔を浮かべるのだ。

涙を見せない代わりに無理やり笑う。





夜の八時すぎ。

バーベキューはとっくに終わり、私以外の人はもう帰ってしまった。
あれから江奈とは普通に話して楽しかったけれど、カイくんとは目が合っても不自然なほど逸らされて……ぎこちない雰囲気のままだ。

それが辛いなんて……言わない。だって全部自分が悪いんだもん。

砂浜に座って、昼間と同じようにぼんやりとした頭で海を眺める。

照りつけていた太陽はもう既に沈み、代わりに月明かりが海に反射して、キラキラと輝かせ、幻想的な空間を創り出している。

……私、生きている意味あるのかな?