目の前が真っ暗になるとは、まさにこのことだと思った。


模試の結果から割り出された合格率は、決して悪くはなかった。

むしろ、合格圏内だった。


3人の中で1番危うかったのは、あすみんのほうだ。


悔やまれることと言えば、大事な入試前にインフルエンザにかかり寝込んでしまったこと。

入試の日には熱も下がり、外出できるまでに回復していたけど、その間ほとんど勉強ができていなかった。


――だったとしても。

どうして、わたしだけが…。


「学校が違ったって、あたしたちはいつまでも3人いっしょだよ!」

「そうだよ!家は近いんだしさ、会おうと思えばいつでも会えるよ!」


中学の卒業式で、あすみんとキコちゃんがかけてくれた言葉は今でも覚えている。

1人だけ違う高校に入学するとなったわたしにとっては、その言葉にどれだけ励まされたことか。