そういうコはクラスのムードメーカーで、いわゆるモテる男の子からも人気があって。


中学のときのわたしは地味なほうではなかったけど、普通の普通だったから、そういうにぎやかな女の子を見てはいつも楽しそうだなぁとうらやんだりしていた。


さっちんは、わたしが少しあこがれも抱きつつも、そんなふうに遠めから眺めていたような女の子と同じだった。


わたしがさっちんの第一印象に驚いているということは、きっとさっちんもそう。

まさか、地味な格好のやつがくるなんて想像していなかったのではないだろうか。


さっちんがこんな感じだとわかっていたら、わたしだってもう少しおしゃれをがんばったかもしれない。

さっちんと並ぶだけで、自分の地味さがさらに浮き出る。


さっちんに会えたという喜びよりも、周りからどう思われているかという恥ずかしさのほうが勝ってしまっていた。