その中でも、とくに仲よくしてくれているのが『さっちん』というアバターだった。


どうやらさっちんはわたしと同い年のようで、話も合うし気も合う。

まるで会話するように、毎日DMを送り合っていた。


さっちんが、リアルで友達だったらいいのに。


ふとわたしは、そんなことを考えていた。


さっちんのことをいろいろと知っていくうちに、さっちんのプロフィール画面にURLが貼り付けられているのを見つけた。

そのURLは、人気SNSのアカウントだった。


【あたしの何気ない日常です。よかったら、こっちもフレンド登録お願いします。】


もふもふタウンのさっちんのプロフィールには
そう書かれてあった。


わたしも以前、アカウントをつくっていた馴染みのSNSだったから、そのURLをタップするのになんら抵抗はなかった。