プロのバスケットボール選手になって、将来活躍することは、わたしの幼少期からの夢だった。

　だからわたしは、幼い頃から練習に練習を重ねてきたし、中学高校と進んでも、人一倍努力をしてきた。

　その甲斐あってか、先輩たちの代の試合では、一個下の学年で唯一レギュラーに起用してもらえた。

　その甲斐あってか、わたしたちの代になると、顧問から部長に任命された。

　少しずつ、まわりから認めてもらったり評価してもらえる度に、一歩一歩夢に近付いていくような気がして嬉しかった。

　このまま努力を続けていけばきっと、報われるって信じていた。
　目の前に掲げた目標をひとつひとつクリアしていけば、必ず夢は叶うって。

　部長に就任して最初に立てた目標は、目前に控えている新人戦での優勝だった。わたしたち二年生と、入部してまだ間もない一年生で挑む初めての試合で、頂点を目指したいと、そう意気込んでいたわたし。

　けれど早速、大きな壁にぶつかってしまった。