「おっはよーございます!近藤先輩!今日も練習、頑張りましょうね〜!」
差出人の書かれていない手紙の発信者。今のところ、わたしが予想しているのは、わたしよりひとつ歳下のこの子だ。
「おはよう鈴木ちゃん。今日も元気だね」
「はい!だってわたし、部活するためだけにこの学校通ってますもん!」
「あはは。そうなの?だからこの前のテスト、赤点取ったんだ」
「あ!しーっ!それはもう、言わないって約束したじゃないですか!」
「ふふ、ごめんごめん」
「しかもあれは勉強云々じゃなくて、『鈴木』の『鈴』って文字が汚すぎて読めないって理由だけで先生に減点されたんです!ひどくないですか?数学の清水っちったら!」
そうぼやく鈴木ちゃんが書く文字は、一度だけ見たことがある。それは以前、たまたま一学年下のクラスの階に用があった際、廊下に貼り出されていた習字を目にしたからだ。
失礼ながら、ぷっと吹き出してしまった。
お世辞にも、じょうずだとは言えなかった。
だけど一生懸命書いたんだろうなあって、それは伝わった。
「さ、お喋りはここまでだよ、鈴木ちゃん。さっさとウォーミングアップしちゃわないと」
「は〜い!それじゃあぐるっと、グラウンド十周してきま〜す!近藤先輩、今日も手厳しいご指導よろしくお願いしますね〜!」
筆跡と、わたしを好いてくれていそうなこの感じ。だからわたしが予想できる手紙の差出人は、今のところ鈴木ちゃんしかいないのだ。
差出人の書かれていない手紙の発信者。今のところ、わたしが予想しているのは、わたしよりひとつ歳下のこの子だ。
「おはよう鈴木ちゃん。今日も元気だね」
「はい!だってわたし、部活するためだけにこの学校通ってますもん!」
「あはは。そうなの?だからこの前のテスト、赤点取ったんだ」
「あ!しーっ!それはもう、言わないって約束したじゃないですか!」
「ふふ、ごめんごめん」
「しかもあれは勉強云々じゃなくて、『鈴木』の『鈴』って文字が汚すぎて読めないって理由だけで先生に減点されたんです!ひどくないですか?数学の清水っちったら!」
そうぼやく鈴木ちゃんが書く文字は、一度だけ見たことがある。それは以前、たまたま一学年下のクラスの階に用があった際、廊下に貼り出されていた習字を目にしたからだ。
失礼ながら、ぷっと吹き出してしまった。
お世辞にも、じょうずだとは言えなかった。
だけど一生懸命書いたんだろうなあって、それは伝わった。
「さ、お喋りはここまでだよ、鈴木ちゃん。さっさとウォーミングアップしちゃわないと」
「は〜い!それじゃあぐるっと、グラウンド十周してきま〜す!近藤先輩、今日も手厳しいご指導よろしくお願いしますね〜!」
筆跡と、わたしを好いてくれていそうなこの感じ。だからわたしが予想できる手紙の差出人は、今のところ鈴木ちゃんしかいないのだ。