咄嗟に彼の方へ振り向いた。
咄嗟に口が動いていた。
「あ、都丸くんおはよっ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「はい。なんでしょう?」
「都丸くんって、毎朝ここにいるじゃない」
「はい。いますけど」
「わたしの下駄箱を開けてる生徒とか、見たことない?わたしが登校するよりも早くに来て、手紙を置いていってる生徒っ」
早口になるわたしの前、顎に手を運んでいく彼。
「ん〜。ちょっとわかりませんね、すみません。なんせ朝は、多くの生徒がここを行き交うので……」
そう言って、申し訳なさそうに頭を下げる都丸くんに、「それじゃあさ」とわたしは続けた。
「放課後は?放課後っ」
「放課後ですか?」
「都丸くんって、放課後も玄関の掃き掃除してるじゃない。わたしが帰った後に、わたしの下駄箱を開けてる人を見たことはある?」
けれどその質問に対する返答も、「すみません」で終わってしまった。
はあと溜め息を吐き、今度はわたしが謝る番。
咄嗟に口が動いていた。
「あ、都丸くんおはよっ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「はい。なんでしょう?」
「都丸くんって、毎朝ここにいるじゃない」
「はい。いますけど」
「わたしの下駄箱を開けてる生徒とか、見たことない?わたしが登校するよりも早くに来て、手紙を置いていってる生徒っ」
早口になるわたしの前、顎に手を運んでいく彼。
「ん〜。ちょっとわかりませんね、すみません。なんせ朝は、多くの生徒がここを行き交うので……」
そう言って、申し訳なさそうに頭を下げる都丸くんに、「それじゃあさ」とわたしは続けた。
「放課後は?放課後っ」
「放課後ですか?」
「都丸くんって、放課後も玄関の掃き掃除してるじゃない。わたしが帰った後に、わたしの下駄箱を開けてる人を見たことはある?」
けれどその質問に対する返答も、「すみません」で終わってしまった。
はあと溜め息を吐き、今度はわたしが謝る番。