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手紙をもらい始めてからは、もうすぐで一年が経つ。
いつの間にやら季節は移ろい、わたしは高校生活最終学年である、三年生になっていた。
引退は、もう間近。負ければ終わりの大会が、すぐそこに迫っている。
『近藤先輩がもうすぐ引退するなんて、悲しいです』
だからそう、この子と一緒にバスケができるのも、もうすぐでおしまいなんだ。わたしが引退する日までには、どうかその時までには、この手紙の差出人を見つけたい。
そう強く思ったわたしは、とある日鈴木ちゃんに尋ねてみた。
「ねえ鈴木ちゃん。鈴木ちゃんってもしかして、わたしにずっと手紙くれてた子だったりする?」
しかしその問いの返事は、ノーだった。
「え!わたし手紙とか超苦手!だって文字書くの大っ嫌いだもん!」
と、バッサリ言い切った彼女の顔に嘘は見えなかったから、これに偽りはないだろう。
わたしが予想していたのは鈴木ちゃんだけだったから、たちどころに振り出しに戻された。
ならば誰が、わたしにあの手紙をくれていたのだろう。
一体全体どの子が、わたしに心温まるメッセージをずっと。
考えて、考えて考えて、考えあぐねている間にも、引退の時期は着々と近付いた。
手紙をもらい始めてからは、もうすぐで一年が経つ。
いつの間にやら季節は移ろい、わたしは高校生活最終学年である、三年生になっていた。
引退は、もう間近。負ければ終わりの大会が、すぐそこに迫っている。
『近藤先輩がもうすぐ引退するなんて、悲しいです』
だからそう、この子と一緒にバスケができるのも、もうすぐでおしまいなんだ。わたしが引退する日までには、どうかその時までには、この手紙の差出人を見つけたい。
そう強く思ったわたしは、とある日鈴木ちゃんに尋ねてみた。
「ねえ鈴木ちゃん。鈴木ちゃんってもしかして、わたしにずっと手紙くれてた子だったりする?」
しかしその問いの返事は、ノーだった。
「え!わたし手紙とか超苦手!だって文字書くの大っ嫌いだもん!」
と、バッサリ言い切った彼女の顔に嘘は見えなかったから、これに偽りはないだろう。
わたしが予想していたのは鈴木ちゃんだけだったから、たちどころに振り出しに戻された。
ならば誰が、わたしにあの手紙をくれていたのだろう。
一体全体どの子が、わたしに心温まるメッセージをずっと。
考えて、考えて考えて、考えあぐねている間にも、引退の時期は着々と近付いた。