「嘘でしょ、あの幻の⁉︎」



「生徒会太っ腹だな」



クラスが一斉に沸いた。


普通のメンチカツサンドも確かに美味しい。食にあまり興味がない僕でも食べた瞬間分かった。だがどうだ?脂たっぷり?ビッグ?絶対旨い。


食べてみたい。直感的にそう思った。それと同時にこうも思った。あぁ、僕らしくないな。



「嬉しいのは分かるが静かにしろ〜。続きを読むぞ」



さっきほどの静けさは無いが先生の話を聞ける程の静かさにはなった。



「皆さん、気合が入りましたか?この調子で文化祭を楽しみましょう。色々な出し物が出てくることを期待しています。目指せ、一番!以上、生徒会本部一同」


先生が読み終えるとクラスメイトが出し物の案を次々と口にした。僕はそれを忘れる前に黒板にサラサラと書いていく。


・カフェ
・縁日
・スタンプラリー
・お化け屋敷
・焼きそば


ざっくりまとめるとこんな所だろう。


ん〜。どれも普通過ぎて面白くない。一番になるためには面白みに欠ける。それはクラスメイトも思った様だった。



「なんか普通だな」



「これじゃあ、無理じゃない?」



「面白さとか、奇抜さが無いね」