みっちゃんの言っていることは、頷ける。剣崎先輩からされた告白には愛を微塵も感じなかったし、購入してくれたメロンパンだって、無造作にぽいと投げて渡された。
山内くんだったら、わたしが食べたいと言ったものをそんな風には扱わない。彼はきっと「ひとくちちょうだいよ」って、べつにほしくもないその味を共有したがるんだ。
「剣崎と連絡先は交換したの?メールでもいいからさ、やっぱ無理って断ってよっ」
友達がこんなにも熱心になってくれているというのにもかかわらず、わたしはなんて非情なのだろう。返事もせず、ただひたすらに、そんな彼女を傍観するだけ。これはわたし自身に関わる話で、彼女は親身になってくれているのに。
「ねえお願いっ、胡都ってばっ」
けど、意見を言うのが怖い。だってきっと、みっちゃんをがっかりさせてしまう。
中学二年生のあの日、わたしの辞書から消えた数々の言葉たち。それは全て、「ノー」の意味を持つものだった。
山内くんだったら、わたしが食べたいと言ったものをそんな風には扱わない。彼はきっと「ひとくちちょうだいよ」って、べつにほしくもないその味を共有したがるんだ。
「剣崎と連絡先は交換したの?メールでもいいからさ、やっぱ無理って断ってよっ」
友達がこんなにも熱心になってくれているというのにもかかわらず、わたしはなんて非情なのだろう。返事もせず、ただひたすらに、そんな彼女を傍観するだけ。これはわたし自身に関わる話で、彼女は親身になってくれているのに。
「ねえお願いっ、胡都ってばっ」
けど、意見を言うのが怖い。だってきっと、みっちゃんをがっかりさせてしまう。
中学二年生のあの日、わたしの辞書から消えた数々の言葉たち。それは全て、「ノー」の意味を持つものだった。