胡都の家には昼食後に行くと伝え、俺はショッピングモールに足を運んだ。鮮やかなイチョウの木はすでに裸んぼうだし、美智を助けに来る理由ももうない俺が、どうしてひとり、ここへ来たかというと。

「お、ココ。ちゃんとまだいたな」

 それは、クレーンゲームに用があったから。

 目には見えぬハチマキを額に巻きつけ、いざ挑む。チャリンチャリンと何枚もの硬貨が吸い込まれた後、俺は目標を果たすことができた。