駅前のショッピングモール、の近くの路肩。「ひとりで帰れる」と言った美智に今日は大人しく家にいることを約束させて、俺はロードバイクの鍵を外す。
「え!山内それで来たの!?」
「そうだよ。運悪く電車止まってて参った。もう動き出したみたいだけど、遅いっつの。こっから胡都のとこまで、一時間もかかるわ……」
「胡都?」
「今日俺、胡都とデートの約束してたんですっ。それすっぽかして来たんですっ。だから今から謝りに行くんですっ」
美智へ向けてベえっと舌を出し、お前のせいだぞアピールをする。しかし。
「ま、まじ!?まじでごめん超ごめん!やだわたし、最悪最低じゃん!今すぐこの世から消えろし!」
と、予想を上回る猛省をされて、拍子が抜けた。
「いや、いいよもう……」
「まじでごめん山内〜!!」
「いいって……」
跨って、握るハンドル。これは武藤くんのロードバイクだ。だから彼を思い出した。
「美智。今度武藤くんのメガネとってみ?」
「え、武藤の?なんで」
「まじでイケメン。恋に落ちるかもよ」
はい?と首を傾げる美智に手を振り、俺はペダルをキックする。
「じゃあ、また明日な!絶対学校来いよ!」
「うん!今日は本当、ごめんね!」
「ういー」
待ち合わせ場所のカフェまでは一時間。俺はその間ずっと、愛する人のことを考えていた。
「え!山内それで来たの!?」
「そうだよ。運悪く電車止まってて参った。もう動き出したみたいだけど、遅いっつの。こっから胡都のとこまで、一時間もかかるわ……」
「胡都?」
「今日俺、胡都とデートの約束してたんですっ。それすっぽかして来たんですっ。だから今から謝りに行くんですっ」
美智へ向けてベえっと舌を出し、お前のせいだぞアピールをする。しかし。
「ま、まじ!?まじでごめん超ごめん!やだわたし、最悪最低じゃん!今すぐこの世から消えろし!」
と、予想を上回る猛省をされて、拍子が抜けた。
「いや、いいよもう……」
「まじでごめん山内〜!!」
「いいって……」
跨って、握るハンドル。これは武藤くんのロードバイクだ。だから彼を思い出した。
「美智。今度武藤くんのメガネとってみ?」
「え、武藤の?なんで」
「まじでイケメン。恋に落ちるかもよ」
はい?と首を傾げる美智に手を振り、俺はペダルをキックする。
「じゃあ、また明日な!絶対学校来いよ!」
「うん!今日は本当、ごめんね!」
「ういー」
待ち合わせ場所のカフェまでは一時間。俺はその間ずっと、愛する人のことを考えていた。