『人生諦めも肝心なのよ』

優等生の君は、いつも澄まし顔で言っていた。

能力も容姿も恵まれた君は

いつだって憧れの対象だった。


「でも君は、最期には生きることを諦めてしまったんだね」

憧れの対象というのは、

同時に妬みの、虐めの対象でもあったのだ。


君のいない現実を、僕は未だに諦められていない。