「好きです、付き合ってください」

幼馴染で兄のような彼だけれど、ずっと抱いていた淡い気持ちを
遂に吐露(とろ)した。

卒業後、新たな環境での生活が落ち着くのを待ってからの
言葉だった。彼は困り顔を浮かべながらありがとうと言った。
けれど
「貴女とずっと友でいたい」
そう背を向けた。彼の心に私はいない。