彼は天才的なピアニストだった。

けれど、不幸な事故で記憶喪失になり全てを忘れてしまう。

そんな彼が最初に興味を抱いたのは、やはり音楽だった。


それは街中で流れていた曲を聴いていた時だ。


「こんなにも美しい曲は聴いたことがない。

なんという曲なんだい?」


「これは、あなたが作った曲なんですよ」