「なぁ。俺もさ、いちに花あげようかな・・・ついていってもいい?」
「もちろんいいに決まってる」
僕が来る時に乗ってきた電車とは反対方向に向かう電車に二人で乗り込み、街一番の花屋に向かう。
電車に揺られながら、僕らは互いに携帯の画面と向き合っていた。僕は告白の雰囲気について、想太は恋人に送る花についてネットでググっていた。
電車を降り、隣を歩く想太はなんの花がいいのか、未だに一生懸命に携帯を使って調べていた。
彼の隣には花屋の一人息子がいるのにもかかわらず...
「ねぇ、想太。花のことなら僕に聞けばいいんじゃないの?これでも一応花屋の息子なんだけど・・・」
「あ!そうだった、すっかり忘れてた。なんで気付かなかったんだろう」
どの花にするか話しているうちに、外にまで花が並んでいる大きな花屋が見えてくる。
中に入るとお客さんが花を見たり、匂いを嗅いだりと微笑ましい表情を浮かべながら花を選んでいる。お客さんたちに混じり僕たちも数ある選択肢の中から、自分たちの花を選び始める。
店内には数えきれないほどの花があり、色や本数でも花の持つ意味は大きく変わってくる。
例えば、薔薇の一本と七本では全く意味合いが変わってしまう。薔薇一本の意味が『あなたしかいない』に対し、七本の意味は、『ひそかな愛』とまったく違うのだ。
それを全て覚えるのは父さんであっても至難の業だそうだ。それほど花にはたくさんの種類や意味があるので、父さんは興味深いと言っているが、僕には全くわからない。
僕は無難にみきちゃんへは薔薇をプレゼントしたいので、赤い薔薇を一本手に取る。意味は...あなたしかいない。
「なな、海。どれがいいか全くわからない・・・どれがいいかな」
「そうだなー、二人は付き合ってもう長いから『ストック』って花はどうかな?」
「ストック?なんだそれ聞いたことすらない花だな」
「普通は聞かないよね。でもね、花屋だと使いやすくて重宝するくらいなんだよ」
「そうなのか? 花言葉ってやつもあるの?」
「もちろん、花言葉は『永遠の美』『愛情の絆』『求愛』って意味があってね、大切な人のプレゼントにもいいんだ」
「海がそこまで言うなら間違いないな! これにするわ!」
「もちろんいいに決まってる」
僕が来る時に乗ってきた電車とは反対方向に向かう電車に二人で乗り込み、街一番の花屋に向かう。
電車に揺られながら、僕らは互いに携帯の画面と向き合っていた。僕は告白の雰囲気について、想太は恋人に送る花についてネットでググっていた。
電車を降り、隣を歩く想太はなんの花がいいのか、未だに一生懸命に携帯を使って調べていた。
彼の隣には花屋の一人息子がいるのにもかかわらず...
「ねぇ、想太。花のことなら僕に聞けばいいんじゃないの?これでも一応花屋の息子なんだけど・・・」
「あ!そうだった、すっかり忘れてた。なんで気付かなかったんだろう」
どの花にするか話しているうちに、外にまで花が並んでいる大きな花屋が見えてくる。
中に入るとお客さんが花を見たり、匂いを嗅いだりと微笑ましい表情を浮かべながら花を選んでいる。お客さんたちに混じり僕たちも数ある選択肢の中から、自分たちの花を選び始める。
店内には数えきれないほどの花があり、色や本数でも花の持つ意味は大きく変わってくる。
例えば、薔薇の一本と七本では全く意味合いが変わってしまう。薔薇一本の意味が『あなたしかいない』に対し、七本の意味は、『ひそかな愛』とまったく違うのだ。
それを全て覚えるのは父さんであっても至難の業だそうだ。それほど花にはたくさんの種類や意味があるので、父さんは興味深いと言っているが、僕には全くわからない。
僕は無難にみきちゃんへは薔薇をプレゼントしたいので、赤い薔薇を一本手に取る。意味は...あなたしかいない。
「なな、海。どれがいいか全くわからない・・・どれがいいかな」
「そうだなー、二人は付き合ってもう長いから『ストック』って花はどうかな?」
「ストック?なんだそれ聞いたことすらない花だな」
「普通は聞かないよね。でもね、花屋だと使いやすくて重宝するくらいなんだよ」
「そうなのか? 花言葉ってやつもあるの?」
「もちろん、花言葉は『永遠の美』『愛情の絆』『求愛』って意味があってね、大切な人のプレゼントにもいいんだ」
「海がそこまで言うなら間違いないな! これにするわ!」