昨晩は寝ようと思ってベッドに潜ってみても、ついつい心臓のことや今日のみきちゃんの誕生日会のことを考えてしまい、寝たのか寝ていないのか分からないくらいぼんやりとした目覚めだった。
多分寝てはいたのだろうけれど、何度も深夜に起きては寝ての繰り返しだった気がする。多少寝不足ではあるが、私生活には問題はないほど体の調子は良い。
"コンコン"昨日と同じように病室の扉が優しく叩かれる。
「海、入るわよ・・・さ、行こう・・・ってまだ準備してないの? え、起きたばかりとか?」
「え、あ。今、目が覚めました・・・」
「信じられない。昨日メールでちゃんと連絡したはずよ」
テーブルの上に置かれた携帯を手に取り、母さんからのメールを恐る恐る開く。『明日九時半に迎えにいくから準備しててね!』"あ...終わった..."
「ほら! 早くしなさい!」
朝から僕の病室に母の怒号が飛び交う。病院内にまで響いているのではないかと思うほどの声量。
もし誰かに聞かれていたらと思うと恥ずかしくてたまらない。高校生になってまで寝坊で母に怒られるなんて...昨日僕は倒れたはずなのに、母さんは鬼なのかもしれない。
いや、きっと母さんは僕に余計な気を遣わせないために普段通り振る舞っているのだろう。不器用だけれど母なりの優しさがそこには詰まっていた。
多分寝てはいたのだろうけれど、何度も深夜に起きては寝ての繰り返しだった気がする。多少寝不足ではあるが、私生活には問題はないほど体の調子は良い。
"コンコン"昨日と同じように病室の扉が優しく叩かれる。
「海、入るわよ・・・さ、行こう・・・ってまだ準備してないの? え、起きたばかりとか?」
「え、あ。今、目が覚めました・・・」
「信じられない。昨日メールでちゃんと連絡したはずよ」
テーブルの上に置かれた携帯を手に取り、母さんからのメールを恐る恐る開く。『明日九時半に迎えにいくから準備しててね!』"あ...終わった..."
「ほら! 早くしなさい!」
朝から僕の病室に母の怒号が飛び交う。病院内にまで響いているのではないかと思うほどの声量。
もし誰かに聞かれていたらと思うと恥ずかしくてたまらない。高校生になってまで寝坊で母に怒られるなんて...昨日僕は倒れたはずなのに、母さんは鬼なのかもしれない。
いや、きっと母さんは僕に余計な気を遣わせないために普段通り振る舞っているのだろう。不器用だけれど母なりの優しさがそこには詰まっていた。