僕の家は祖父の代から受け継いでいる街一番の花屋。
この町に住んでいて、うちの花屋を知らない人はいないだろう。
基本的にうちの花屋は定番の花から季節外れの珍しい花まで取り扱っている。
産まれた時からこの家で過ごしているせいか、花のことならある程度の知識は備わっている。
だが、どうも今は花に対して興味が湧いてこない。綺麗だとは思う。でも、それ以上の感情は一切ないのだ。
嫌いというわけではない。きっと小さい頃から花が近くにあるのが、当たり前の環境だったからだろう。
「なにぼーっとしてるの!高校生になってまだ一週間なんだからもっと張り切っていこうよ!」
「仕方ないよ。僕はみきちゃんほど明るくはないから」
"ドン!"背中に衝撃が走る。
「松田海もっと楽しく生きていこうよ。松田海としての人生は一度きりなんだから」
「・・・うん。それより背中痛いよ」
「ごめんって!」
楽しそうに笑う彼女。みきちゃんは、幼稚園からの幼馴染で家も隣同士、互いに一人っ子なので親同士も気が合うらしく、よく親四人で旅行に行くほど家族間で仲がいい。
この町に住んでいて、うちの花屋を知らない人はいないだろう。
基本的にうちの花屋は定番の花から季節外れの珍しい花まで取り扱っている。
産まれた時からこの家で過ごしているせいか、花のことならある程度の知識は備わっている。
だが、どうも今は花に対して興味が湧いてこない。綺麗だとは思う。でも、それ以上の感情は一切ないのだ。
嫌いというわけではない。きっと小さい頃から花が近くにあるのが、当たり前の環境だったからだろう。
「なにぼーっとしてるの!高校生になってまだ一週間なんだからもっと張り切っていこうよ!」
「仕方ないよ。僕はみきちゃんほど明るくはないから」
"ドン!"背中に衝撃が走る。
「松田海もっと楽しく生きていこうよ。松田海としての人生は一度きりなんだから」
「・・・うん。それより背中痛いよ」
「ごめんって!」
楽しそうに笑う彼女。みきちゃんは、幼稚園からの幼馴染で家も隣同士、互いに一人っ子なので親同士も気が合うらしく、よく親四人で旅行に行くほど家族間で仲がいい。