「みんな、帰りは気をつけて帰るんだよ。さようなら!」
「きみせんせーさよーなら!またあしたね」
ぞろぞろと個性溢れるランドセルを方に背負って教室から出ていく私の生徒たち。私たちの時代は男子が黒、女子が赤のランドセルが定番だったが、今は違うらしい。
男子は未だに黒が一番人気らしいが、女子は紫が圧倒的に多い。私のクラスの女子生徒の半数が紫のランドセルを背負っている。
私の時代には、紫なんてカラーがあったのかすら危ういというのに。
また明日も元気に登校しておいでと小さく囁きながら、誰もいなくなった教室を後にする。
職員室に入り、今日の授業で使ったものや教科書を整理し始める。これから例の転校生の子と会うので、急いで片付けをして待合室に向かおうと思ったが、どうやら教卓の中に出席簿を忘れてしまったみたい。
時間がそこまでないので、走って教室へと向かう。子どもたちには廊下を走ってはいけないと言っているのに、自分が走っていると少し罪悪感が湧いてくる。
子どもに見られないようになんとか教室まで辿り着いた。
教室の扉に手をかけようとしたが、誰かが教室の中にいるような気配がする。不安な気持ちを抑えつつ、扉を開く。
「きみせんせーさよーなら!またあしたね」
ぞろぞろと個性溢れるランドセルを方に背負って教室から出ていく私の生徒たち。私たちの時代は男子が黒、女子が赤のランドセルが定番だったが、今は違うらしい。
男子は未だに黒が一番人気らしいが、女子は紫が圧倒的に多い。私のクラスの女子生徒の半数が紫のランドセルを背負っている。
私の時代には、紫なんてカラーがあったのかすら危ういというのに。
また明日も元気に登校しておいでと小さく囁きながら、誰もいなくなった教室を後にする。
職員室に入り、今日の授業で使ったものや教科書を整理し始める。これから例の転校生の子と会うので、急いで片付けをして待合室に向かおうと思ったが、どうやら教卓の中に出席簿を忘れてしまったみたい。
時間がそこまでないので、走って教室へと向かう。子どもたちには廊下を走ってはいけないと言っているのに、自分が走っていると少し罪悪感が湧いてくる。
子どもに見られないようになんとか教室まで辿り着いた。
教室の扉に手をかけようとしたが、誰かが教室の中にいるような気配がする。不安な気持ちを抑えつつ、扉を開く。