「いたっ!」
握っていた手に私以外の力が加わる。それは紛れもない海のもの。海の手を両手で握りしめ、私の胸の前まで手を持ってくる。
「海!! 大丈夫なの!?」
うっすらと焦点の合わない目を開けて何かを探す彼。
「み、みき・・・ちゃん。そ、そこに・・・いるの?」
「う、うんいるよ! ちゃんといるから!」
海が目覚めたことに安心して涙が一粒目から流れ出る。
「た、助け・・・られたんだ、ね僕」
「うん、だから海、一緒に私と生きよ」
「ふふ、よか・・・った。約束、守れ・・・なかった。みきちゃ・・・ん、また、いつか必ず・・・」
"ピーピーピー”今まで生きてきて、聞いたことのない無機質な音が聴こえてくる。心電図を見るとそこには0と表示されている。
その瞬間私の手から海の手が力無く下へゆるゆると落ちていく。再び横たわる彼の大きな手。
「海! お願い、目を覚まして!! お願いだよ!!」
私の声は虚しく、AEDの音でかき消された。心臓に電気を流しても、心電図の数字は一向に0のまま。
携帯で海の両親に連絡しようにも画面が水滴で滑ってしまい、うまく文字が打てない。
ひび割れた画面の隙間から、私の涙が入り込んでいくのを俯きながら見ていることしかできなかった。
握っていた手に私以外の力が加わる。それは紛れもない海のもの。海の手を両手で握りしめ、私の胸の前まで手を持ってくる。
「海!! 大丈夫なの!?」
うっすらと焦点の合わない目を開けて何かを探す彼。
「み、みき・・・ちゃん。そ、そこに・・・いるの?」
「う、うんいるよ! ちゃんといるから!」
海が目覚めたことに安心して涙が一粒目から流れ出る。
「た、助け・・・られたんだ、ね僕」
「うん、だから海、一緒に私と生きよ」
「ふふ、よか・・・った。約束、守れ・・・なかった。みきちゃ・・・ん、また、いつか必ず・・・」
"ピーピーピー”今まで生きてきて、聞いたことのない無機質な音が聴こえてくる。心電図を見るとそこには0と表示されている。
その瞬間私の手から海の手が力無く下へゆるゆると落ちていく。再び横たわる彼の大きな手。
「海! お願い、目を覚まして!! お願いだよ!!」
私の声は虚しく、AEDの音でかき消された。心臓に電気を流しても、心電図の数字は一向に0のまま。
携帯で海の両親に連絡しようにも画面が水滴で滑ってしまい、うまく文字が打てない。
ひび割れた画面の隙間から、私の涙が入り込んでいくのを俯きながら見ていることしかできなかった。