それから、わたしたちは、うつらうつらしていたのだと思う。ふいに目が覚めたわたしは、窓の外を見た。あ、と息をこぼす。それに気づいて、湊もまぶたを押し上げた。
「見て、湊」
窓を開け放つと、海からの風が部屋に吹き込む。
空はすっきりと晴れ渡って、月も星も、闇を覆いつくすように輝いていた。海にも光は降り注ぎ、きらきらと白さを散らしている。
「……きれいだ」
ぎゅっと握られた手を、わたしも握り返す。
ふと見れば、湊の頬に涙が伝っていて、わたしは指先に想いを込めた。
涙が消える、そのときまで。わたしは湊と、いっしょにいよう。
「見て、湊」
窓を開け放つと、海からの風が部屋に吹き込む。
空はすっきりと晴れ渡って、月も星も、闇を覆いつくすように輝いていた。海にも光は降り注ぎ、きらきらと白さを散らしている。
「……きれいだ」
ぎゅっと握られた手を、わたしも握り返す。
ふと見れば、湊の頬に涙が伝っていて、わたしは指先に想いを込めた。
涙が消える、そのときまで。わたしは湊と、いっしょにいよう。