3年生になった僕らは、見事に3人揃って同じクラスになった。
嬉しいことではあるが、いまいち心がすっきりしない。
自分の見たくはない酷く醜い部分を感じてしまいそう。
誰だって、好きな人が他の異性と話していたり、楽しそうに笑っていたら心が汚れてしまうだろう。
嫉妬という恐ろしい心の闇が、日に日に成長を重ねていつかは強大なものへと変貌を遂げる。
僕はそうはなりたくない。まして、この醜い気持ちを向ける相手が、親友の恭太なのがより苦しい。
恭太ではない、知らない他人であれば、気兼ねなく僕の中で嫉妬心を増幅させたであろう。
でも、恭太だけにはこの気持ちを向けたくはないんだ。
だから、どうかこれ以上僕を苦しませないで...
「どうした真也。具合でも悪いのか?」
「恭太・・・」
「今、すごい苦しそうな顔してたぞ。な、姫花」
「うん。大丈夫? 真也くん勉強のしすぎで無理してるんじゃないの?」
「大丈夫だよ。ありがとう」
「それならいいんだけど。何かあるなら相談してね」
「う、うん。わかったよ」
その優しさが心痛い。気遣ってくれる優しさが、僕の心に刃物を突き立てられているかのように、ズキズキと無慈悲に刺してくる。
君のことが好きと言えたら、どれだけ楽になれるのだろうか。
君はそんなこと微塵も思ってはいないだろうけれど...
安心したのか自分の席へと戻っていく2人。席に向かう時さえ、2人の距離が離れることはない。
なぜなら、席が隣同士だから。
2人の距離は数十センチ。それに比べ、僕と彼女の距離は数メートル。
現実の距離と心の距離は比例しているのだろう。そう思わずにはいられない。
僕の席は、教室内で1番後ろの席。誰もが望む最高の席だが、僕にとっては最悪でしかない。
クラス全体を見渡せる。僕の前に座っている人たちの様子なんて丸分かりだ。
嫌でも視界に映ってしまうんだ。
前から2列目に座っている恭太と姫花。楽しそうに話している様子が、僕の目に色濃く映る。
見たくない。でも、前を見ないと、授業のノートを板書することさえできない。
心の葛藤が益々僕の心を蝕み、嫉妬心を肥大化させていく。
いつから僕は、こんなふうになってしまったのだろうか。
3年生になってから僕の想いは、日に日に強くなっている気がする。
昔読んだ本に、「99%叶わない恋でも、1%の確率を信じたい」という言葉があったが、今の僕にはピッタリかもしれない。
どこかで、期待してしまっている僕がいる。1%でもいいから、僕に振り向いてくれる可能性を。
2年前、君に恋した日を思い返しながら、窓の外に映る桜をぼんやりと眺めていた。
思い返せば、あの日も桜が綺麗に青空の下を舞う美しい日だった。
嬉しいことではあるが、いまいち心がすっきりしない。
自分の見たくはない酷く醜い部分を感じてしまいそう。
誰だって、好きな人が他の異性と話していたり、楽しそうに笑っていたら心が汚れてしまうだろう。
嫉妬という恐ろしい心の闇が、日に日に成長を重ねていつかは強大なものへと変貌を遂げる。
僕はそうはなりたくない。まして、この醜い気持ちを向ける相手が、親友の恭太なのがより苦しい。
恭太ではない、知らない他人であれば、気兼ねなく僕の中で嫉妬心を増幅させたであろう。
でも、恭太だけにはこの気持ちを向けたくはないんだ。
だから、どうかこれ以上僕を苦しませないで...
「どうした真也。具合でも悪いのか?」
「恭太・・・」
「今、すごい苦しそうな顔してたぞ。な、姫花」
「うん。大丈夫? 真也くん勉強のしすぎで無理してるんじゃないの?」
「大丈夫だよ。ありがとう」
「それならいいんだけど。何かあるなら相談してね」
「う、うん。わかったよ」
その優しさが心痛い。気遣ってくれる優しさが、僕の心に刃物を突き立てられているかのように、ズキズキと無慈悲に刺してくる。
君のことが好きと言えたら、どれだけ楽になれるのだろうか。
君はそんなこと微塵も思ってはいないだろうけれど...
安心したのか自分の席へと戻っていく2人。席に向かう時さえ、2人の距離が離れることはない。
なぜなら、席が隣同士だから。
2人の距離は数十センチ。それに比べ、僕と彼女の距離は数メートル。
現実の距離と心の距離は比例しているのだろう。そう思わずにはいられない。
僕の席は、教室内で1番後ろの席。誰もが望む最高の席だが、僕にとっては最悪でしかない。
クラス全体を見渡せる。僕の前に座っている人たちの様子なんて丸分かりだ。
嫌でも視界に映ってしまうんだ。
前から2列目に座っている恭太と姫花。楽しそうに話している様子が、僕の目に色濃く映る。
見たくない。でも、前を見ないと、授業のノートを板書することさえできない。
心の葛藤が益々僕の心を蝕み、嫉妬心を肥大化させていく。
いつから僕は、こんなふうになってしまったのだろうか。
3年生になってから僕の想いは、日に日に強くなっている気がする。
昔読んだ本に、「99%叶わない恋でも、1%の確率を信じたい」という言葉があったが、今の僕にはピッタリかもしれない。
どこかで、期待してしまっている僕がいる。1%でもいいから、僕に振り向いてくれる可能性を。
2年前、君に恋した日を思い返しながら、窓の外に映る桜をぼんやりと眺めていた。
思い返せば、あの日も桜が綺麗に青空の下を舞う美しい日だった。