……そう。
なんだかんだ、タイムリミットはもう目前に迫ってきているのだ。
残されるのは後今日一日だけ。
美術部はただ作品を飾って終わりなので、当日準備をすれば十分。
だから、わざわざ前日に来る必要なんてないけど、それよりもハピネスベアー探しの方をなんとかしないと、このままだと本当に間に合わない。
けど、この数日間ずっと探し続けていても一向に見つからなかったし、今日もあまり期待は出来ないと思う。
だから、もしそうなった時はこれからどうしようか、この後相馬君と話をするつもりでいた。
そんな全ての発端であるにも関わらず、私達の状況なんて何も知らない瀬川さんを横目で覗くと、気付かれないように小さく溜息を吐いた。
「それじゃあ、私学校行くね。朝倉さんも一緒にどう?」
すると、思わぬ瀬川さんの提案に、つい肩が跳ね上がってしまう。
「……あ、そうだよね。うん。そうしよっか」
本当なら遠慮したいところだが、確かにこのまま別々で行くのも何だか不自然だし、私はあまり心境を悟られないように何とか笑顔を取り繕って首を縦に振った。
「それじゃあ、おばさんまたね。華ちゃんも凛ちゃんもまた今度ね」
そして、私達はそのまま相馬君の家族に別れを告げると、特に会話を弾ませる事なく、病院を後にしたのだった。
なんだかんだ、タイムリミットはもう目前に迫ってきているのだ。
残されるのは後今日一日だけ。
美術部はただ作品を飾って終わりなので、当日準備をすれば十分。
だから、わざわざ前日に来る必要なんてないけど、それよりもハピネスベアー探しの方をなんとかしないと、このままだと本当に間に合わない。
けど、この数日間ずっと探し続けていても一向に見つからなかったし、今日もあまり期待は出来ないと思う。
だから、もしそうなった時はこれからどうしようか、この後相馬君と話をするつもりでいた。
そんな全ての発端であるにも関わらず、私達の状況なんて何も知らない瀬川さんを横目で覗くと、気付かれないように小さく溜息を吐いた。
「それじゃあ、私学校行くね。朝倉さんも一緒にどう?」
すると、思わぬ瀬川さんの提案に、つい肩が跳ね上がってしまう。
「……あ、そうだよね。うん。そうしよっか」
本当なら遠慮したいところだが、確かにこのまま別々で行くのも何だか不自然だし、私はあまり心境を悟られないように何とか笑顔を取り繕って首を縦に振った。
「それじゃあ、おばさんまたね。華ちゃんも凛ちゃんもまた今度ね」
そして、私達はそのまま相馬君の家族に別れを告げると、特に会話を弾ませる事なく、病院を後にしたのだった。