※
「びっくりしたわ。まさか悠介のお友達が来てくれるなんて」
「私も。まさかあそこで相馬君のご家族に会えるなんて思ってもいなかったです。お陰で助かりました」
あれから、相馬君の母親に付いていった私は難なく受付を済ます事が出来、ようやく相馬君が眠る集中治療室がある階へと辿りけた事に、深く頭を下げた。
「……でも、何だか押し掛けるような形になってスミマセンでした」
そして、今更だとは思いつつも、迷惑を掛けてしまったのではないかという少しの罪悪感が沸き起こり、私はバツが悪そうな目で相馬君のお母さんを見上げる。
「何言ってるの、来てくれて嬉しいわ!しかも女の子だなんて。美菜ちゃん以外の子がお見舞いに来てくれるとは、悠介も隅におけないわねえ~」
そんな私の視線を跳ね返すように、相馬君のお母さんは相馬君によく似た優しい笑顔を浮かべて見せてくれた。
その言葉に過剰反応した私は、徐々に熱を帯びてく頬を隠すように慌てて顔を背けるも、最後の台詞に引っ掛かりを覚え、直ぐに視線を戻す。
「瀬川さんもここへ来たんですか?」
衝撃的な事実に、私は目を見開きながら首を傾げた。
「ええ。事故に遭ったその日にね。美菜ちゃんにも心配掛けさせて。……全くいつまで寝ていることやら」
そう答えると、相馬君のお母さんは深い溜息を吐いて、何処か憂げな目をしながら今度は窓の外を眺める。
その隣で私は暫く言葉に詰まり、黙って視線を足元に落とした。
「びっくりしたわ。まさか悠介のお友達が来てくれるなんて」
「私も。まさかあそこで相馬君のご家族に会えるなんて思ってもいなかったです。お陰で助かりました」
あれから、相馬君の母親に付いていった私は難なく受付を済ます事が出来、ようやく相馬君が眠る集中治療室がある階へと辿りけた事に、深く頭を下げた。
「……でも、何だか押し掛けるような形になってスミマセンでした」
そして、今更だとは思いつつも、迷惑を掛けてしまったのではないかという少しの罪悪感が沸き起こり、私はバツが悪そうな目で相馬君のお母さんを見上げる。
「何言ってるの、来てくれて嬉しいわ!しかも女の子だなんて。美菜ちゃん以外の子がお見舞いに来てくれるとは、悠介も隅におけないわねえ~」
そんな私の視線を跳ね返すように、相馬君のお母さんは相馬君によく似た優しい笑顔を浮かべて見せてくれた。
その言葉に過剰反応した私は、徐々に熱を帯びてく頬を隠すように慌てて顔を背けるも、最後の台詞に引っ掛かりを覚え、直ぐに視線を戻す。
「瀬川さんもここへ来たんですか?」
衝撃的な事実に、私は目を見開きながら首を傾げた。
「ええ。事故に遭ったその日にね。美菜ちゃんにも心配掛けさせて。……全くいつまで寝ていることやら」
そう答えると、相馬君のお母さんは深い溜息を吐いて、何処か憂げな目をしながら今度は窓の外を眺める。
その隣で私は暫く言葉に詰まり、黙って視線を足元に落とした。