__学校を休んで三日目。


文化祭以降ずっと夏帆から私を気遣う連絡が来て、その度に私は罪悪感に苛まれる。

でも、一杉君が学校にいる以上、しばらくは会いたくないので行きたくない。

けど、ずっと不登校という訳にもいかないので、どうしようかと悩んでいた矢先に、夏帆から一杉君が転校するという話を聞いた。

メッセージの内容から相当ショックを受けていたけど、本当に無知ほど怖いものはないとつくづく思った。


まさか、一杉君の裏の顔はあんなに非道で歪んだ性癖の持ち主だったなんて。

きっとあの性格はこれからも直ることはないのだろう。

もしかしたら、あれが初めてではないかもしれないし、この先も彼は懲りずにまた過ちを犯すかもしれない。

あの父親である以上は、彼が更生するのはきっと難しいと思う。

とりあえず、転校してしまえばもう関わることもない為、私はほっと胸を撫で下ろした。


もう、それでいい。
それ以上の事は何も考えたくない。
彼の事は早くこの頭の中から消し去りたい。


けど、今でもふと蘇ってくるあの恐怖感。
その度に体は震えてきて、しばらくは私の心にトラウマとなって残るだろう。

私はそれを周りに気付かれないよう、何とか必死になって気丈に振る舞う日々をこれから送らなければいけなくなってしまい、憂鬱な気持ちは暫く消えることはなかったのだった。