「……ううっ……」
意識がぼんやりとする。
ゆっくりと重い瞼を開いてみると、視界が霞む中、目の前には見慣れない真っ白な天井が広がっていた。
「ここは……?」
つい先程まで自分がいた場所とは一変した状況に、思考が上手く付いていかない。
私は体は動かさずに視線だけ泳がしてみると、脇に設置された薄い青色の仕切りカーテンの隙間から様々な薬品が置かれている大きな木製棚が見えた。
この光景は、校内の保健室だ。
けど、何故自分が今ここに居るのかよく分からない。
私は状況が分からず頭が混乱する中、突然こめかみに激痛が走る。
「……っ」
思わず指でその箇所に触れてみると、そこにはいつの間にやら分厚いガーゼが施されていた。
……そうか、思い出した。
確か私は、落ちてきた資材に思いっきりぶつかったんだっけ。