私ばかり翻弄されている気がして癪だ。

 私は精一杯背伸びして唇にキスをした。

「えっ...///!姫…/////?!」
「ふふふ!愛してるって言ってくださったお礼よ。愛してるわ。」
「/////!」

 ゆでダコになった咲人は少し悔しそうだった。

 私としてはとてもじゃないが満足していた。

「咲人様!アフタヌーンティーにしましょう?」
「はぁ、いいですよ?ですが…」

 もう一度ため息を付くと、乱暴に上を向かされた。

 頬を優しくも強く、掴まれた。

 立浪草の香りでいっぱいになる。

「貴女は分かってないと思いますが、あんまり煽るとそれ相応のものが返ってきますからね?いつまでも我慢できるだなんて思わないでください。」

 今日はこれだけ、と首筋をガブリと噛み、何事も無かったかのように紅茶の準備をし始めた。

 いつになっても彼には敵わなそうだ、と確信してしまった。