僕はある者の所へ歩みを進めた。

 ここに来てもうすぐ1月、気になることがあった。

「こんなところにいたんですね、ムウさん。」
「......貴様は、姫の...」

 ある者、それは眷属の1人ムウだ。

 見る限り1番姫に長く付いているようだった。

 そして姫が1番信頼してそうだったから。

「何の用だ。」
「彼女について知りたいことがあって」
「直接聞けばいいだろう。」
「まだ信頼がなくて。話してくれなそうなんです。姫のあの痣はなんですか?」
「…っ!…俺が、話すと?」
「貴方はそうしてくださると思いました。」

 数秒睨み合うと、深いため息をついた。