テレビの画面には、政府の記者会見が映し出されていた。直人はリビングのソファに座り、うんざりしながらも視線を画面に向けていた。

「またかよ…政府のやることって、いつもこんな感じだよな」

直人は小さな声で呟くと、リモコンを手に取り、チャンネルを変えようとした。すると、ニュース番組が始まるとともに、画面が変わった。

「新たな政策が発表されました。男女平等創造法案という名称で、男性と女性の平等を推進するための取り組みが盛り込まれているとのことです」

直人は興味を持たずに見ていたが、その言葉に少し耳を傾ける。

「男女平等創造法案…女性の地位向上と男性の不利益を防ぐための政策か」

直人は思索しながら、ニュースの内容に興味を示し始めた。そんな中、画面には政府関係者のコメントが流れる。

「この法案により、男女の平等が実現され、社会全体がより公平なものになることを目指しています」

「でも、男性だって不利にならないように気を付けてもらいたいですよね」

直人はそれを聞いて、首をかしげる。男女平等のためには、女性の社会進出を支援することも重要だが、男性が不利にならないように調整するのも大切なのだろう。

「でも、女性が不利になる可能性もある…それって、どうなんだろう」

直人は不安な気持ちが込み上げてくるのを感じながらも、テレビを見つめ続けた。政府の意図や市民の反応について考える時間が欲しいと思っていたが、予定の外出が控えていることを思い出す。

「まぁいいや、考えるのはまた今度だ」

直人はあきらめるように、テレビを消して立ち上がった。彼は就活生で、外出先での面接に向かう途中だった。


直人は外出先へ向かう途中、街の喧騒に包まれていた。人々が忙しなく行き交い、ビルの谷間に太陽の光が差し込む様子が、何か新しい始まりの予感を感じさせる。

「こんな世の中でも、きっと何かが変わるんだろうな」

直人は心の中でつぶやくと、どこか楽観的な気持ちになっていた。彼は就活生としての不安や葛藤を抱えつつも、何か新しい展開が訪れることを期待していた。

面接会場に到着すると、直人は深呼吸をして扉を開ける。中に入ると、面接官の厳しい目が迫ってきたが、彼は意を決して自己紹介を始めた。

「初めまして、吉原直人です。よろしくお願いします」

面接は思ったよりも順調に進み、直人は面接官とのやり取りを楽しんでいた。話題は仕事に関することから、政府の新たな政策についてまで幅広く及んだ。

「吉原さん、男女平等創造法案についてどう思いますか?」

面接官の質問に、直人は少し迷った表情を見せながらも、率直に考えを述べた。

「男女平等は大切だと思います。女性の社会進出を支援することも必要ですが、男性が不利になることもないように考慮してほしいですね」

面接官は微笑みながら、直人の答えを受け止めた。

「確かに、男性も女性も平等な機会を持つことが重要ですね。では、その考えを仕事に活かすことができるか、期待しています」

面接が終わり、外に出ると直人はふと立ち止まった。考え込んでいると、スマートフォンに通知が届いた。

「Twitterのフォロワーが増えてる…何かあったのかな?」

直人は不思議そうにスマートフォンを手に取り、確認してみると、自分の投稿がリツイートされていることに気付いた。

「男女平等創造法案についての意見かな?」

直人は驚きつつも、嬉しい気持ちが湧いてきた。自分の考えが誰かに共感されていると知る喜びが胸に広がる。

「これからもっと意見交換していけたらいいな」

直人は胸を張って歩き出し、新たな時代の幕開けに胸を躍らせていた。