キミの見てる世界を教えて、




椅子に座る保志くんが、私の手を取ると。



合わせるように、
──────ギュッと握られた両手。



「莉乃、聞いて、な...............、
莉乃のことだけは、巻き込みたくないって。
俺はずっと、ガキの頃から思ってた」



そう話し始めた保志くんは、
いつになく弱気な、声と表情。



「大変なことが沢山ある中で、
俺にとっては、莉乃が全てだった。
巻き込みたくないって、思ってたのに......俺、」



保志くんはそこまで言ったところで。



両手を引き寄せるように、
──────ギュッと私に抱きつく形。



「.........っ、保志くん、」

「俺の見てる世界は大変だと思う。
だけど............俺は莉乃が欲しい
嫌じゃなかったら、ついて来て欲しい、」



〝不安〟と〝期待〟が込められたような、
保志くんの言葉に応えるように。



私は、ほんの少し屈んで、
──────ギュッと保志くんに抱きついた。



これから、キミの見てる世界は、
──────〝2人の世界〟になるから。





fin.