いつもより、
ほんの少し震える保志くんの手を。



「...............っ、むり、しないで、」



まだ、高校2年生の私じゃ。



頼りになんてならないかもしれないけど。



でも..................子供の頃から思ってた。



〝保志くんの力〟になりたいって。



そう思っているのに........................



「〝大人〟は...............さ、
無理、しなきゃだめな時もあんの」



保志くんは、
〝大人〟って言葉で、ときどき私を遠ざける。



保志くんは、すでに22歳。



〝歳の差〟があるから、
頼りにならないことぐらい分かってる。